同棲の現実を伝えたい。
どうも、きじょうゆです。
結婚する前に不安だから同棲する。
同棲を開始してから、やっぱり何か違うなと感じ別れてしまう。
こういったカップルは多いのだろう。
僕の同棲生活の始まりは彼女からの「ずっと一緒に居たい」という一言から始まった。
その時僕が感じたのは、なんて可愛らしい事を言ってくるんだという気持ちだけで、二つ返事で賛成した。
不安なんてものは何も考えていなかった。付き合い始めて3ヶ月、大学生の時だ。
大学は県外だし一人暮らしも考えていた時期なので、お金がないにも関わらず、物件を探し回った。
それから1ヶ月後に物件を決め、彼女と一緒に移り住む。
家賃、光熱費、食費全て折半にしよう。
二人とも学生なので、それがお互いが一番納得できる決まりだと思っていた。
最初の頃はとても楽しい。家具選びから模様替えまで二人で相談しながら買いに行く。
ご飯は彼女任せだったので、洗い物や洗濯はこちらが行う。
気持ちが幸せなだけに、家事をやることは別に苦ではなかった。
そんな幸せな時間も半年ぐらいで消え去ってしまう。
段々と細かいところが目についていき、些細なことで喧嘩が始まってしまう。
一緒の家だから時間を開けることができずに、ずっとギクシャクしてしまう。
謝って仲直りしても、また別の問題が発生していく。
そんな繰り替えだった。
頑張っていいところを見つけようにも、嫌なところが邪魔をする。
ウチの家ではこうやってた。人の家の決まりをお互いが持ち出し、譲り合わなかった。
今ならば、新しくウチの家の決まりを作るべきだったのだと、お互いが譲り合う気持ちで許しあっていればなと思うが、それも過去の話。
元々料理などしたことがなかった彼女は段々と作らなくなっていった。
僕も僕で家事をしなくなっていた。
洗い物、洗濯物は溜まり、部屋はゴミだらけになった。
脱ぎ散らかした服が溜まり、床も踏めなくなった。
まだお金を折半していたことが救いだったのか、金銭面のトラブルは起きなかった。
これが折半していなかったと考えたら身の毛がよだつ。
そんな状態が続き、会話もろくにしない日々が続いた。
会話をしないことで喧嘩も沈静化していった。
その時期から、お互いがお互いもいないも同然と捉え、自分の分の家事をする事になる。
部屋は綺麗になったけれど、同棲している意味もなくなった。
実家に帰るにも、お互いになかなか帰れない事情があって帰ることもできなかった。
別れるにも学生でお金もない。新しい家を借りるにも到底借りるための貯金はなかった。
このままではダメだとお互い思ったのだろう。
少しづつ会話を増やし、溝を埋める努力をしてみた。
彼女が洗い物をしている横で一緒に洗い物を始めたり、食事を用意してみたり。
しかし、ずっと放置していた溝は僕が思っていたよりも深かったのだ。
それが続くと、元々恋人のような関係ではなかったのに、今度は主人と使用人のような関係になってきた。
帰ってきたら飲み物を用意し、お風呂上がりにはマッサージをする。
学校の課題をやってから、彼女の分もしたり。
遂には救いだった金銭面の折半もなくなっていた。
その時には、僕はお互い楽しくやってるならばこういった関係でもいいかと思っていたし、苦でもなかった。
その関係が1年続き、同棲を開始してから約2年がたった頃、ある一言を言われた。
何でもやって、YESマンな人嫌いなんだ、と。
おい、ふざけるな。とその時の僕は思った。
それ以来僕は口をきかなくなった。
僕はその時、一時期失っていた彼女への思いが再燃していた時期でもあったので、その一言には言葉を失ってしまった。
必死に考え、ならもう家事はやらない方がいいのか。いや、やらなかったらまた前に戻るだけだ。ならどうすればいい。
結局何もわからない僕は口をきかない以外、何も変わることなくYESマンであり続けた。
それからすぐ彼女は週一のペースで帰宅してくるようになる。
帰ってくるたびに僕は心の中で「いや、バイトかっ」とツッコンだ。
まだ気持ちのあった僕には週一でも嬉しく感じた。
そこから段々と帰宅は2週間に一度、1月に一度となっていく。
遂には帰ってこなくなった。
僕の同棲生活はこれで幕を閉じるのである。
そこから次の恋人を見つけるまでなかなかの期間が空いてしまう。
その恋をすぐに幕を閉じるわけだが。
同棲生活は始めが一番楽しい。
これはきっと間違っていない。
ワクワクとドキドキが一乱れ、まるで緊張のしない入学式気分だ。
そこからは気持ちとの勝負。
どれだけ相手を思いやれるか。それだけ相手を尊重できるか。
それだけで同棲生活は苦になってしまう。
これは僕が経験した同棲生活である。
もちろん、全員が同棲で同じ思いをした訳ではないので、それはわかってほしい。
きっと楽しい同棲生活もあるのだ。
僕の周りで同棲している人の話を聞けば、みんな幸せそうだ。
素晴らしい人なんだなといつも尊敬する。
今後、もし同棲、結婚する機会があるのならば、僕も楽しい共同生活を送りたい。